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MTMとは

MTM熊谷崇先生

MTM(メディカルトリートメントモデル)とは、歯科医師の熊谷崇先生(山形県酒田市日吉歯科診療所)が考案した「一人ひとりに合わせた予防中心の診療の流れ」です。

むし歯や歯周病の原因をきちんと調べて取り除き、治療したあとも再発しないようにケアを続けていく。このような医療の基本的な考え方を、歯科でもしっかり実践するために作られました。

もともとは、スウェーデンの大学教授・Bo Krasse先生が紹介した診療の考え方で、「症状が出たから治す」のではなく、「原因を見つけて、起こらないようにする」ことを大切にしています。

MTMの診療の流れ

MTMの流れ MTMの流れ

MTMでは、次のようなステップで診療を進めます

  1. 患者さんの生活習慣やこれまでの歯の状態をしっかり確認
  2. 必要に応じて、お口の中の検査を実施
  3. むし歯や歯周病の原因を取り除く治療を行う
  4. 症状を改善させる
  5. 治療の効果を確認する
  6. 再発を防ぐための予防ケアを続ける

なぜMTMが大切なの?

治療型

むし歯や歯周病で歯を失う人は少なくありません。

実はこれらの病気は「生活習慣病」として、世界でも注目されています。甘いものの摂り方、歯みがきの方法、ストレス、喫煙など、毎日の生活が深く関係しているからです。

MTMは、そうした生活のクセを見直し、病気の原因を一緒に探して取り除くことで、歯を長く健康に保つことを目指します。

MTMは「歯を守るためのパートナー」

治療型

歯医者さんが一方的に治すのではなく、患者さん自身が自分の歯に関心を持ち、医療者と協力して健康を守っていく。それがMTMの考え方です。

  • 検査でわかるリスク
  • 写真や図で説明されるお口の状態
  • 予防のために自分でできること

こうした情報をわかりやすく共有することで、患者さんも納得して治療や予防に取り組めるようになります。

一生、自分の歯で食べるために

歯は、健康と深く関わっています。年齢を重ねても、自分の歯でしっかり噛めることは、栄養・会話・楽しみすべてに影響します。

MTMは、「一生自分の歯で過ごす」ことを目指した診療のしくみです。

むし歯や歯周病で悩む前に、ぜひ一度、ご自身のお口の状態をチェックしてみてください。

MTMに関するQ&A

こちらは生活者向けにわかりやすく構成した、MTMに関するQ&A例です。ホームページやパンフレットのFAQなどにもそのままお使いください。

Q&Aを見る 開閉アイコン

Q1. MTMって何の略ですか?

A. MTMは「メディカルトリートメントモデル(Medical Treatment Model)」の略で、検査・原因除去・治療・予防までを体系的に行う歯科の診療の流れのことです。症状が出てから治すのではなく、原因を見つけて再発を防ぐことを重視しています。

Q2. 普通の歯医者さんと何が違うのですか?

A. MTMでは、まず検査を通じて原因をしっかり確認し、治療の効果もきちんと見える形で説明します。そして、治療後も再発を防ぐために予防ケア(メンテナンス)を続けていくのが特徴です。流れとしては「医科の診療」と同じようなイメージです。

Q3. 痛みがなくても通う必要がありますか?

A. はい。MTMは、「痛くなる前に通う」診療モデルです。むし歯や歯周病は、症状が出たときにはすでに進行していることが多く、定期的なチェックと予防がとても重要です。

Q4. どんな検査をするのですか?

A. 口腔内写真の撮影、歯周ポケットの測定、レントゲン、唾液検査(医院による)など、患者さんの状態に合わせて検査を行います。これにより、お口のリスク(なりやすさ)を明確にして、適切なケア方法を一緒に考えます。

Q5. 治療が終わったら通わなくてもいいですか?

A. 治療が終わったあとこそ大切です。むし歯も歯周病も再発しやすい病気です。定期的なメンテナンスでお口の健康を維持することが、歯を守る近道です。

Q6. MTMを受けるには特別な費用がかかりますか?

A. 初回の検査内容によっては、自費診療が含まれることがありますが、多くの部分は保険診療内で行えます。医院によって異なるため、詳しくはスタッフまでお気軽におたずねください。

Q7. MTMを実施している歯科医院はどのくらいあるの?

A. 全国には約68,000軒の歯科医院がありますが、MTMを体系的に実施している医院はごくわずかです。こうした診療を実践しているのは、熊谷崇先生(山形県・日吉歯科診療所)をはじめ、専門的な研修やセミナーを受講した医院や、MTM推進型のスタディグループに所属する医院などに限られます。その数は、全国の歯科医院の中でも1%未満と推定されています。

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