菰野きむら歯科:坂文子さん
当院の診療の特徴と私の役割
生涯にわたり口腔の健康を維持するための歯科医療としてまずは自身の口腔内を知って頂くこと、リスクを知ってどのようにコントロールするべきなのかを共有しています。 長期に渡って患者さんの口腔内を安定させることが私の役割です。
衛生士学校での学びや思い出
日々の課題や実習、あっという間の充実した2年間でした。
現在所属の医院を選んだ理由
予防という概念を初めて知り、時代は変わったなと思いました。正直どこまでできるか不安でしたがやってみようと飛び込んでみました。やるべきことは山積みで大変だと思いましたが、患者さんとしっかり関われる診療体系(MTM)や診療空間(個室)も私には新しく感じられ、素晴らしい環境だと思いました。
メインテナンスの際に心がけていること
口腔内や生活習慣のちょっとした変化に気付けられるようアンテナを張っておきたいと思っています。前回との比較、良かったことや気を付けてほしいことのポイントを絞ってお伝えしています。今日、来て良かったと感じながら帰って頂けたらと思っています。
患者さんとのコミュニケーションで心がけていること
話をしっかり聴き、できるだけわかりやすく説明し信頼関係を築くことが大切だと思っています。セルフケアを習慣化するには自分事と思ってもらうことが必要です。患者さんがモチベーションを保てるようポジティブな言葉を選ぶようにしています。
患者への「診療情報」の説明(クラウドサービスなど)とその患者理解について
まずレントゲン撮影、DVD視聴、医療面談を行います。病因論、メディカルトリートメントモデルを伝え同意を得てから進みます。口腔内写真撮影、歯周組織検査を行い、口腔内の状態を一緒に把握して改善に向けて必要なことを提案していきます。唾液検査、カリオグラムは皆さんすごく興味を持ってみえます。理解が深まるように様々な説明用ツールを用いています。
クラウドサービスを利用して診療情報を患者さんと共有することに対しての患者さんの反応、スタッフの労力、その効果などについて
紙媒体よりもいつでも手軽にクラウド上で確認できるメリットは大きいと思います。
歯科衛生士として成長したと思う時
知識、技術それぞれ点だったものが線で繋がったときにこの仕事の面白さを感じます。一つの所見からどう読むかなど、同僚との会話も自分にはなかった観点があり、視野が広がるように思います。患者さんとの対話から生まれるものも気づきが多く、ありがたい環境です。
スキルアップのために心がけていること
患者さんのライフスタイルに合った提案ができるように、新しい知識のアップデートやセミナー参加で学び続けていこうと思います。
ご自身が思う、良い歯科医院(知人にすすめたくなる等)の条件とは何でしょうか
目的を持って検査を行い、診断、説明をした上で処置をすることが大切だと思います。 規格性のある資料採りを続けているか、ただ指示があるから採るのではなく診るための資料になっているかをフィードバックできるかも重要です。
貴院に通われている患者さんの口腔内状況やその傾向について
初診の患者さんとお話させて頂くと、定期的に歯科受診をしていたにもかかわらず、口腔内はカリエスだらけ、歯周病の進行が認められる方が多いように感じます。歯科は痛くなったら行くところというイメージ、ただ通っているだけで安心されている、歯を守れていると思い込んでいる方もたくさんみえます。「もっと早くきたら良かった。そうしたら歯を失わずに済んだのに。」という声を多く頂きます。この地域では、まだ予防というより治療が中心の歯科が当たり前の現状です。
歯科衛生士の魅力とは何でしょうか
患者さんが自身の健康に興味を持ち、行動変容に繋がり、口腔内の環境が良くなっていく経過を間近で感じられることだと思います。
今後の目標について
1本の歯の価値と予防の可能性を伝えていきたいです。健康増進のサポートができるように広い視野をもって学んでいきたいと思います。
これからの歯科衛生士の働き方
国家資格の責任の重さとやりがいを日々感じております。こんなにも歯科衛生士が患者さんと関わりが持てる職業だとは思っていなかったので、もっと色んな方に知って頂きたいです。そして予防を行う歯科衛生士の活躍の場が広がると思います。
好きなケアグッズ
- オーラルケア
参加してよかったセミナー
- PECセミナー
愛読書・雑誌(歯科関係)
- 歯科衛生士
- デンタルハイジーン