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みやぎ歯科室:宮野沙織里さん

歯科衛生士はライフステージで得た経験を活かせる魅力的な職業です

患者への「診療情報」の説明(クラウドサービスなど)とその患者理解について

 私たちは主に初期治療の段階で診療情報を患者さんに提供しています。スライドを使用し、CリスクPリスクについて説明します。患者さんは自分自身の口腔内写真やレントゲンはしっかり見た事ない人がほとんどなので、見方やひとりひとりのリスクをお伝えしています。説明で使用したスライドはクラウドサービスを利用し、そのまま送信していますので、ご自身の口腔内の状況を身近に感じてもらい、意識向上に繋げています。また、診療情報を開示することにより患者さんとの信頼関係も得られるのではないかと思います。

仕事のやりがいについて

 患者さんの中には口腔内に興味がなく、口腔内も良くない状態で来院される方も多くいますが、治療を進めて行く中で患者さんの口腔内に良い変化が出てきます。もちろんそれは私だけの力だけではなく、治療補助をしてくれるスタッフ、治療を行う医師のおかげでもあります。何より患者さん自身の努力もあったからこそ口腔内の改善に向かったと思います。努力に繋げるような働きや患者さんの意識改善ができたと感じたときに仕事のやりがいを感じます。

むし歯や歯周病の治療だけでなく、
疾患を発生させない予防が大切です

歯科衛生士として成長したと思う時

 SRPやC.Pリスクを見られるようになった時など技術面でも成長したときや、患者さんと信頼関係を築けるようになったのは衛生士として成長したのではないかと思います。また仕事に対する楽しさを見つけた事も成長に繋がったのだと思います。

貴院が診療を行う上で軸にしているMTM(メディカルトリートメントモデル)と世間一般的な診療との違いは何でしょうか。

 一般的な診療はその場で治療して終了ということが多いと思いますが、それは完治ではないかと思います。一度でもできたカリエスや歯周病は完治ということにはならず、生涯関わっていかなければいけない疾患かと思います。MTMを行う診療ではリスクコントロールすることによりまず疾患を発生させないことが大切です。むし歯や歯周病の治療だけをするのか。疾患を発生させない予防をするか。そこが違いかと思います。

診療情報の共有が口腔内の興味・関心を高め、結果、疾患の早期発見や意識向上にも繋がっています

クラウドサービスを利用して診療情報を患者さんと共有することに対しての患者さんの反応、その効果などについて

 デジタル社会となり、タブレット端末を使用しペーパーレス化する時代になりました。 当初は口腔内写真、レントゲン、カリオグラム、OHISなどの検査結果は紙媒体で患者さんにお渡ししていましたが、クラウドサービスを利用し、スマートフォンに情報を送るようになりました。スマートフォンを普段手元に持っている人が多いと思います。お口の中の情報をすぐに見る事ができることにより、口腔内に対しての興味、関心が湧いてくるかと思います。また、家族で共有することによりお子さんのお口の中の確認もできるので、異変にも気づく事もあるでしょう。結果、疾患の早期発見や意識向上に繋がっています。

歯科衛生士の魅力とは何ですか

 私は現在育休をもらっています。出産育児介護など、さまざまな理由で現場から離れることはよくあることだと思います。長く現場を離れることに対して、技術が衰える不安や最新の歯科業界の情報などにも疎くなる不安はあります。不安なこともある一方で、育児をする事により初めて保護者の気持ちが分かることもあり、通っている子供の親目線で話ができるようになりそうだと思っています。育児の経験を活かせ、職場に復帰することができる歯科衛生士は魅力的な仕事なのではないでしょうか。